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教育ICT

学校インフラは教育活動の舞台 <谷正友代表理事・(一社)教育ICT政策支援機構(JEIPO)>

2024年11月6日
寄稿・学校DX戦略アドバイザー

谷正友代表理事・(一社)教育ICT政策支援機構(JEIPO)

学校DX戦略アドバイザーや自治体・教育委員会のアドバイザーとしてこれまで、多数の支援をしてきました。その内容は、端末整備、教職員端末の1台化、各種デジタルコンテンツ、ネットワーク統合、ゼロトラスト、セキュリティポリシー制定、デジタルシティズンシップに関する情報提供など多岐にわたります。ここから見えてきた教育委員会が抱える悩みと解決へのポイントを論じたいと思います。

児童生徒11台端末の整備が進み、学校は大きく変化した一方で、不完全なICT環境整備、教員のICTスキル差、マインドセットの変革の遅れが見られ、校務DXが進まないなどの課題が明らかになっています。GIGAスクール構想第2期では、これらの課題を克服し、ICTを活用した働きやすさと学びやすさの両立が求められており、文部科学省は、校務DXに関するKPIを示し2029年度末までの達成を求めています。この実現に向け、教育委員会は、校務DX実現に必要な環境を整えていく必要があります。

そのためには、教育委員会が学校のICT環境の全体最適を意識することが極めて重要です。具体的には、児童生徒11台端末の更新、教職員の校務用・指導用端末の1台化、校務系・学習系のネットワーク統合、教育情報セキュリティポリシーガイドラインに示される強固なアクセス制御に基づいた利便性と安全性の両立を実現するといった複数の要素を組み合わせた全体像を適切に捉えた上で整えていくことだと考えます。

これらはICTが日常生活に溶け込んだ社会における基本的な学校インフラであり、教職員にとっての教育活動の舞台といえるものだからです。この舞台を整えることで、その先のデータ活用、ダッシュボードの構築が実現され、質の高い教育の実現へつながるはずです。

私は、これまで以上に支援を継続することで、GIGAスクール構想第2期を通じて、教育DXを加速させ、働きやすさと学びやすさと子供たちの未来を拓く教育を実現できるよう、取り組んでいきたいと思っています。いつでもご相談をお待ちしています。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年11月4日号掲載

【寄稿】学校DX戦略アドバイザー

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