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学校施設

単独調理場の調理室の冷房設置率は83.6%~前回調査より17ポイント増加~文科省調査

2024年10月21日

公立学校施設の給食調理場の空調(冷房)設備設置率は、単独調理場の調理室では83.6%で前回調査時(2020年)より17㌽増加した一方で、下処理室・洗浄室等の設置率は55.8%で半数を超えた程度。各作業区域全体に共同調理場との設置率の差が大きい。また都道府県別にみると空調設備の設置率100%は12府県に対し50%以下は3県で地域差がある。年間の平均気温が例年を更新する年が続く近年、調理員等の健康管理や食中毒発生予防のうえからも、積極的な対策が望まれる。

急がれる給食室の冷房

文部科学省は先ごろ2024年9月現在の、公立学校施設の給食調理場の冷房設備の設置状況を公表した。非汚染作業区域である調理室等(調理室、配膳室、洗浄室)の冷房設置率は、単独調理場では83.6%で前回調査時(2020年)の66.5%から17.1㌽増加した。都道府県別でみると100%に達したのは山形、茨城、富山、三重、滋賀、京都、和歌山、鳥取、島根、佐賀、大分、宮崎の12府県だった。一方で50%以下だった県は岩手(40.0%)、熊本(40.4%)、高知(50.0%)だった。

共同調理場の調理室等の冷房設置率は、全体で91.4%と9割以上。前回は77.3%だったところから14.1㌽増加した。だが100%に達するのは山形、福井、三重、滋賀、京都、和歌山、鳥取、島根、広島の9府県にとどまっている。なお山形、三重、滋賀、京都、和歌山、鳥取、島根の7府県は単独調理場も共同調理場も共に、調理室等の冷房設置100%を実現している。

設置率の増減を作業区分ごとにみると、最も大きく増えたのは共同調理場の下処理・洗浄室等で、前回調査時64.0%だったところから20.9㌽の増加で84.9%だった。一方で単独調理場の下処理・洗浄室等は55.8%(13.3㌽増)で、まだ6割に届かない状況が続く。同区域には食品保管室や下処理室が含まれるが、野菜等が汚染されていた場合は菌の増殖につながるなど衛生管理の面からも早急な改善が必要だ。

文科省は給食調理場などの空調(冷暖房設備)設置の大規模改造に対して学校施設環境改善交付金として、3分の1を国庫補助している。対象工事費は下限400万円、上限7000万円。空調(冷暖房設備)の設置(工事を伴う新設・更新)経費が対象。しかし特に単独調理場は学校校舎と併設されている形態が大半のため、校舎の老朽化対策として建て替え等の計画に組み込まれ、調理場施設単独の改造等は取り組みが難しいのが実情のようだ。

 

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年10月21日号掲載

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