7月23日、東京都板橋区の淑徳小学校でサントリー「GREEN DA・KA・RA」主催「こども気温 教室」が開催された。対象は1~3年生。子供の熱中症リスクや水分補給の方法、日傘の安全な使い方を学び、屋外で実践する内容だ。
同校では、学校指定帽子に加えて水筒、日傘、ネックリングの使用を許可している。校庭活動は暑さ指数を確認して管理し、運動会は体育館で実施するなど、熱中症対策を徹底している。
サントリービバレッヂ&フードは2012年から熱中症対策啓発活動を続けており、こども気温プロジェクトを2023年にスタート。地面の照り返しなどの影響で、子供の身長で計測した温度が大人より+7℃程度高くなるという検証結果をもとに、子供特有の暑熱環境への理解を広げている。
気象庁は2026年から最高気温40℃以上の日を「酷暑日」と定義。こども気温で換算すると、昨年夏の酷暑日は50日以上に達する。
特に注意が必要なのが通学時だ。下校時間にあたる午後1~3時は、1日の中で最も気温が高く、地面の照り返しも強い。東京消防庁のデータでも、熱中症による救急搬送がピークとなる時間帯だ。
一方で、子供の日傘利用はまだ広がっていない。「子供に日傘を持たせるという発想がなかった」「安全面が心配」という保護者の声もある。そこで同社は、傘メーカーの小川、花王「ビオレ」と連携し、子供自身が安全に使える日傘の扱い方を学ぶ授業を企画した。

熱中症について分かりやすく説明

地面に近いほど暑くなる
授業冒頭では、熱中症予防声かけプロジェクトの講師が熱中症の症状をわかりやすく説明。「クラクラする」「気持ちが悪い」「頭が痛い」など、スライドを使いながら確認した。
続いて、こども気温について質問すると、知っている児童は10人いた。サーモグラフィー画像を使い、子供の身長の高さの温度が大人より高くなる理由を説明した。
暑い日でも元気でいるための3つのポイントは次の通り。①こまめな水分補給∥室内でも忘れずに。汗をかいたら塩分入りの飲料を。②暑さから逃げる∥日陰を選ぶ・日傘を使う(安全な開き方・持ち方)。③身体を冷やす∥首・脇の下・足の付け根を冷やすと効果的。

日傘の使い方を実践
授業後半は、屋外で日傘の使い方を実践。子供たちは日傘を広げると「涼しい」「陰ができる」と声を上げていた。子供たちに贈呈された傘は、傘メーカー・小川が開発した子供用日傘「kukka hippo」。UVカット率・遮光率99%以上、前方の視界を確保する透明窓、指を挟まない安心設計などが特長だ。

友達と少し離れて日傘を開き、前が見えるように持つ
小川によると、子供を対象とした日傘は2019年に発売。コロナ禍の「傘さし登下校」をきっかけに注目が高まり、近年は猛暑の影響で需要が急増している。
担当者は「特に関東で認知度が広がっているが、地方こそ日陰が少なく危険。もっと多くの人に子供日傘の存在を知ってほしい」と話す。卒業記念品や贈答品としてのニーズも拡大しているそうで、同社では専用の問合せ窓口を設置している。
GREEN DA・KA・RAは、熱中症対策飲料のラインアップ拡充や、店頭での熱中症対策売り場の早期展開なども進めている。2026年の活動方針は「水分補給+日傘」で、夏を耐えるものから楽しめるものへというもの。
こども気温プロジェクトは、子供が自ら身を守る力を育む取組として今後も開催予定。猛暑が常態化する中、通学は見落とされがちな熱中症リスクの高い場面だ。日傘という新しい選択肢が、子供の安全な夏を支えるスタンダードになりそうだ。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年8月24日号掲載