• ジュニア英語名作ライブラリー
  • KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
  • JBKジュニア防災検定
  • 都道府県教育旅行リンク集
教育ICT

「整備計画」ではなく「推進計画」を立てる 相模原市総合学習センター 学習情報班 担当課長・篠原真氏

2017年1月1日
第36回教育委員会対象セミナー・東京

第36回教育委員会対象セミナーを12月7日、東京・KFCホールで開催、12道府県から73名が参加した。次回は1月25日に福岡・天神クリスタルビルで開催する。セミナー日程は教育家庭新聞Web(www.kknews.co.jp)へ

校務支援システム導入・予算確保に向けて

相模原市総合学習センター学習情報班担当課長 篠原真氏
相模原市
総合学習センター
学習情報班担当課長
篠原真氏

相模原市では平成27年9月から中学校14校において校務支援システムを試行、平成28年4月から中学校37校で全面運用を開始した。

平成25年に校務支援システムの導入を提案した際は、査定ゼロで見送られた。そこで断念せず「相模原市立中学校校務の情報化推進検討会」を立ち上げ、予算確保に向けて尽力。「現状の問題点を示し、どのような改善を図れるのかを行政の担当者に伝えることで予算確保につなげた」と話す。

予算確保のポイントの1つが、教育委員会が導入を進めているのではなく、学校からの要望を受けて進めている点を訴求することだ。

まずはどのような機能を校務支援システムに求めているのかについて、全校から意見を聴取。各校の教務主任からも成績処理方法について意見を求めた。

「コピー&ペーストとチェックの繰り返しで、いつ成績処理過程での誤記入が起きてもおかしくなかった。そこで校務支援システムを導入すれば自動集計によりミスの防止につながることを訴えた。各校の校長先生方からの力強い言葉や後押しもあり、弾みがついた」

このほか予算確保のポイントは、市のルールに則って着実に進めていくこと、プロジェクトチームを立ち上げることなど。「プロジェクトチームには、PC操作が苦手な人にメンバーに入ってもらった。その人が使いやすいシステムならば誰でも使えるものとなる。また、多くのメーカーと協議することや他の自治体と比較しながら導入を進めた」

指導と評価の一体化

校務支援システム導入にあたり最も重視したのが「指導と評価の一体化」、次いで「正確性の確保」「子供と向き合う時間の確保」だ。信頼できる成績処理ソフトを導入することが保護者への説明責任を果たすことにもつながる。

仕様書でも「成績処理については、素点積み上げによる評価ではなく、単元別観点毎のABC組み合わせ方式の機能がすでに実装されていること」を導入の条件とした。導入後にカスタマイズするのでは時間がかかるため、完成度の高いシステムを求めた。

しかし、導入後すぐの活用状況は順調とはいえなかった。中学校での校務支援システム導入後、学校からは「あまり円滑には導入できなかった」という声も聞かれた。市立中学校の全教員が校務支援システムを活用していることはアクセスログからも明らかなことから、「活用」はしているものの「十分ではない」「円滑ではない」と感じていることがわかる。校務支援システムを使わないと通知表が出せないため、試行錯誤をしながらの活用が進んでいる。

「これまで100回に及ぶ研修を実施してきたが、それでも活用しきれない部分がある。理想的な結果が出るまで3年はかかる」と話す。

セキュリティにも早期から配慮

相模原市では平成18年から情報セキュリティポリシーを策定しており、平成23年からは学校に出向いて情報セキュリティ監査を行っている。

小学校の校務支援システムについては、平成28年4月から3校のモニター校で試行しており、平成29年4月以降にモニター校を増やし、全校導入に向けて取組を進めていく。また、相模原市においても、多くの教員が自宅で仕事を行い、成績処理を業務時間外に行わざるを得ない状況にある。そこで今後の展望としてテレワークシステム(在宅業務)の導入についても検討を行う予定である。

「導入する機器を決める『整備計画』ではなく、目標を達成するための『推進計画』を立てること。推進計画には策定の趣旨、目指す方向、計画の位置付け、基本目標を明記。その上で『授業・学習面でのICTの活用』、『校務面でのICTの活用』など、各施策の事業内容や具体的な取組を記載する。この計画年数は、首長が入れ替わる4年が妥当」と語った。

【講師】相模原市総合学習センター 学習情報班 担当課長・篠原真氏

 

【第36回教育委員会対象セミナー・東京:2016年12月7日

関連記事

PAGE TOP