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課題発見と周知が重要 計画書で「見える化」を~全養連第27回研究協議会

2022年3月21日

「時代の変化に対応した養護教諭の役割を追究する~新しい時代の保健室経営のあり方とは~」をテーマにWeb開催された全国養護教諭連絡協議会(全養協)第27回研究協議会で、主題テーマにそって開催されたフォーラムでは、各学校種の現場からの実践報告とディスカッションが続いた。シンポジストからは「保健室経営にあたり健康課題の発見、その課題解決のための経営計画書の作成と学校内外への周知が重要である」といった意見で一致していた。

文科省・基調講演で課題と対応を説明

文科省・松﨑調査官が基調講演

文科省・松﨑調査官が基調講演

基調講演は文部科学省健康教育調査官・松﨑美枝氏が「学校保健の課題とその対応」とし、文科省方針や連絡について解説。「養護教諭の職務に関する調査」が反映された『学校保健の課題とその対応―養護教諭の職務に関する調査結果から』が昨年発行され、そこに保健室と養護教諭の役割がまとめられ、まず「学校保健計画、安全計画」が最初に述べられていることを確認した。

直近の課題である健康診断情報の電子化とPHRへの移行について、2022年度中に自治体等がシステム改修を行って順次全国展開する予定であることなどを連絡。また近視実態調査を継続していることの報告と共に、児童生徒の11台端末使用による健康への配慮を保護者等に呼びかけるリーフレットについて紹介した。

重大事故につながるアレルギーやアナフィラキシーへの対応には、養護教諭と校内の全教職員への知識・研修と訓練の継続を呼びかけた。特に「アクションカード」を使った実践に則した研修が有効であるとした。さらに虐待の早期発見、「生命の安全教育教材・指導」、熱中症への対応などについて触れた。

課題解決目指す保健室 コミュニケーションと周知を

岩崎教授(左)とフォーラム参加者

岩崎教授(左)とフォーラム参加者

フォーラム「連携・協働の深化により健康課題解をめざした保健室経営のあり方を通して」は、びわこ学院大学教授・岩崎信子氏がコーディネーターでディスカッションを進行、シンポジストには各学校種から養護教諭が参加。岩崎教授は「関係教職員や専門スタッフとの連携・協働を深め、健康課題の解決を目指した保健室経営の在り方について考えたい」とフォーラムの目的を示した。

岩崎教授の「養護教諭に必要な資質能力とは」という問いかけに、指名された埼玉県立川口北高校養護教諭・岩﨑雅美氏はインタビュー調査を行い「4つの資質」を明らかにした実践を紹介。「見える化」することで保健室経営計画の作成や発展させ改善し、年間の振り返りや評価に活用できると提言。

4つの資質」とは「A:専門性・役割理解」、「B:学校理解」、「C:学校保健の意義理解」、「D:保健室経営」で構成。「保健室経営計画をどのような視点で評価するか、どう改善するか迷う時があると思う。この4つの観点から振り返ることで修正改善と充実につなげられると思う」と述べた。

校内での連携には「見える化」が必要

続いて「学校内外との連携、協働をいかに推進するか、まず校内については」の問いでは、千葉県いすみ市立大原中学校養護教諭・鈴木教予氏が「日頃心掛けていることは3つ、コミュニケーション、職務の『見える化』、組織の活用」として次のように語った。

「コミュニケーション」は教職員だけでなく学校支援員、スクールサポーター等も偏りなく、普段から雑談も含め会話に心掛けている。「1人職としては理解者がなければ仕事はスムーズにすすまない」と言う。

「職務の『見える化』」についてはさらに4点から説明。「保健室経営計画を年度当初の会議で発表、周知をはかる」、「生徒の出欠席状況を職員室内に掲示する。(生徒の目に触れぬよう注意して)氏名や理由も明記することで、管理職や部活顧問、他学年の教員も関心をもつようになった」、「コロナ禍で日々変わる対応について掲示し、全教職員が情報共有し同じ対応ができるようにした」、「1年間の保健活動や結果をまとめ公表している」。

「組織の活用の心掛け」では、学校保健委員会、生徒保健委員会などの組織を活性化すること。

人と人のつながりを大切にしながら、専門職としてていねいな対応を図ることが重要であるとまとめた。

岩﨑雅美氏から鈴木氏に、「見える化」の具体的な手段についての質問には、「発表には見やすく分かりやすくすることを心掛けている。難しいことをたくさん書くより、簡略化してインパクトあるような工夫が大事だと思う」と回答。続いて神戸市立南落合小学校養護教諭・尾崎枝理子氏が「本当に大事なことはPCだけでなく直接、口頭でなければ伝わらないと実感している」と共感する意見を寄せた。

校外との連携では保護者組織も大切

「校外との連携・協働」について静岡県立袋井特別支援学校養護教諭・熊切展子氏は「保護者との連携」について事例を語った。同校の特に高等部では「性に関する指導」に注力。月経指導では基本的な準備やマナーが身についていないと思われる生徒や、卒業後の月経の管理を含めた生活指導のため、保護者との連携に取り組んでいる。そのため保護者から直接、養護教諭が相談を受けることや、保護者同士が情報交換できる仕組みを検討しているという。

南落合小学校の尾崎氏は「チーム学校」の中で組織的な課題解決のため「養護教諭のコーディネーターとしての役割が大事」だと語った。保健室だけでなく教室の授業など普段の様子を観察することが課題発見につながることがある、これからは相談活動を充実させようと思う、そのため「開かれた保健室」の雰囲気づくりを心掛けていると言う。

岩崎教授は「日常的に行っている健康観察、救急処置、健康・疾病管理がしっかりできて、養護教諭の専門性が求められることを忘れてはいけない」と述べ、フォーラムを締めくくる言葉を次のように述べた。

「心身の健康の保持増進を保健活動の基盤とすることで児童生徒は安心して生活できる。関係教職員や専門スタッフが適切に連携・協働して役割委を果たすことが重要。皆さんの経営計画には児童生徒の課題を踏まえた内容になっているだろうか。今回の発表を思い出しながら再度の経営計画について考えてほしい。学校内外での連携・協働について、明日からの取組を見直す機会としてください」

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年3月21日号掲載

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