第2回全国学校給食・栄養教諭等研究協議大会が8月5日・6日の2日間、茨城県水戸市内で開催された。全国の学校給食実施校の管理職、栄養教諭・学校栄養職員、教職員、学校給食関係者約1300人が参加した。
シンポジウムでは食育の実践などについて話し合われた
大会主題は「より一層の学校給食の充実と栄養教諭を中核とした学校における食育の推進~食の王国いばらきから広げる食育の環 ねばーり強くすすめよう!~」。文部科学省、茨城県・水戸市教育委員会、(公社)全国学校栄養士協議会、(一社)全国学校給食推進連合会等が主催。
5日は「文部科学大臣表彰」表彰式、文科省初等中等教育局健康教育・食育課学校給食調査官の齊藤るみ氏による講演と、シンポジウム、6日は分科会。学校における食育の推進に向けて、食の指導の在り方や、学校給食の充実策について研究討議された。
全体会場では茨城県の学校給食について展示。自治体ごとの特色ある取組、県の取組や研究、特別支援学校や高等学校の学校給食、食育の実践事例紹介など幅広く紹介した。約80社の企業・団体がブース出展した。
茨城県の学校給食についてパネル展示。食育の実践事例はデジタル表示と資料でも紹介
コーディネーターは文科省初中局健康教育・食育課食育調査官の山上望氏、齊藤るみ氏。シンポジストは袋井市総合健康センター健康未来課健康企画室室長の石塚浩司氏、たつの市立小宅小学校長の清久利和氏、足利市立第二中学校栄養教諭の大畠昌枝氏、新潟市立桃山小学校栄養教諭の齊藤公二氏。
栄養教諭が食材の発注や支払いの書類作成など様々な業務を担い、食の指導の時間の確保が難しくなっているケースも多い。学校全体で食育を推進するためには、こうした業務を整理しスモールステップで取り組むことが大切だという。
シンポジストからは、市で給食管理と食の指導の担当者を役割分担している事例(大畠氏)、食物アレルギーについては行政が責任を持つ(石塚氏)等の事例を紹介。また齊藤公二氏は「給食だよりには、学校の中の食の情報を集めて発信することがお勧め」と語った。清久氏は管理職としての立場から「子供たちの食など気になったことは栄養教諭が校長に伝えて欲しい。授業力や子供を見取る力をつけて欲しい」と語った。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年9月15日号掲載