世界的に知られるようになった「和食」だが、家庭での継承は難しくなっている。学校や保育所の給食は子供たちや家庭に和食を発信できる大切な機会だ。
(一社)和食文化国民会議(和食会議)は11月24日の「和食の日」に合わせ、小中学校や保育所等が参加する食育企画「だしで味わう和食の日」を実施している。岡山市の取組を紹介する。

栄養教諭が教室で食の指導。「だし」をとる昆布の長さは大人の背の高さほどもある
岡山市では2025年度に初めて市全体で「だしで味わう和食の日」に取り組み、市立小学校87校、中学校35校、義務教育学校1校の全123校が参加した。配布した資料は5万1300枚、ポスター135枚に及ぶ。
献立は、小学校(単独校)は「麦ごはん・牛乳・若どりの塩こうじ焼き・すまし汁」(=写真下)、中学校・義務教育学校・給食センターでは「ごはん、牛乳、大豆のいそ煮、ゆかりあえ」が提供された。

「だしで味わう和食の日」には以前から各学校や給食センターが個別に参加することはあったが、市全体で取り組むことで、子供だけでなく教職員全体にも良い効果があったという。
同市の学校給食には校内で調理する単独調理場と学校給食センターがあり、101名の栄養教諭または学校栄養職員が配置されている。小学校、中学校それぞれで市内同一の「基本献立」が作成され、毎日の献立に食の指導のねらいを示し、各校・センターに配信。それに基づき、栄養教諭や学校栄養職員が各校の中心となって、それぞれの強みを活かしながら教科等および学校給食で日々食の指導を行っている。学校給食は教材の一つと捉えている。
さらに月に1回「食育の日」を設け力を入れている。「だしで味わう和食の日」は11月の「食育の日」として設定され、指導計画も配信された。

塩﨑恵子氏
岡山市教育委員会学校教育部保健体育課指導副主査の塩﨑恵子氏は「『だしで味わう和食の日』では、カラーで印刷された資料をすべての児童生徒に配布することができた。初めて市内全校で統一した資料を配布し、市のイベント的な取組となったことで、ベテランはもちろん新規採用の栄養教諭や学校栄養職員、担任、さらに調理員も含めた市の教職員全体が”みんなで食育に取り組もう”という意識の高まりにつながった」と喜ぶ。
各校で、和食献立の日よりも前にポスターを掲示して児童生徒にPRしたり、栄養教諭による授業や、子供たちが調理室でだしをひく様子を見学、動画やスライドを作成して各教室の大型モニターに配信する等、積極的な取組につながった。
後日「これは何のだしかな?」など子供たちの反応が返ってくるようになり、関わった人すべてのモチベーションアップにもなったという。
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11月24日は「和食の日」。学校給食で子供たちが和食に触れる機会にしませんか。
和食会議では全国の保育園・幼稚園・こども園・小学校・中学校・特別支援学校等で活用できる資料やポスター等を無償で提供。和食献立の給食と資料配布などの方法で参加できます。
https://washokujapan.jp/dashi-document/
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年7月27日号掲載