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学校施設

第59回 【教職員のメンタルヘルス】子供が心を開く関係づくりを

2019年7月22日
連載

最近“子供との関係づくりがうまくいかない”ことが、大きなストレス要因になって休職に入る教員が増えています。

■関係づくりが悩ましい

自分と同じ境遇や体験(肉親との死別やいじめ体験等)をしている子供との出会いによって、必要以上にその子供に感情移入(入れ込んで)してしまった教員がいました。その様子を見ていた周りの子供たちから「いいよな~、あの子だけ面倒見てもらえて」と“総スカン”を食ってしまい、ますます子供たちから孤立してしまった教員の例があります。

それとは対照的に、“注意”や“叱責”でしか子供と接触できない教員がいます。気がつけば、時間が過ぎるほど子供たちがその担任の言うことを聞かなくなり、無力感や孤立感を感じている教員など、関係づくりがうまくいかない代表例でしょうか。

教員に“安心できない”子供は決して心を開こうとしません。では、ここでいう安心感の中身とはどのようなものを言うのでしょうか??今回は、子供から取材した話をもとに、安心感が伝わる教員の接し方として以下の3点についてお話しすることにします。

①子供の話を聞く順番を間違わないで

「自分たちの話を最後まで聞いてくれる先生」に対しては、子供たちは安心感を持つようです。子供が話している途中で「だけどな」とか「しかしね」といった接続詞を使い、よく話を“途中で遮る”先生がいます。ところがその後の、先生が語った話の内容は、子供たちにほとんど残っていないことが多いようです。

大切なポイントは、どんなに理不尽なことを言う子供であっても、まず相手の話を最後まで聞くこと。教員側の思いは、聞き終わったその後から伝えるという「順番を間違わないこと」です。子供が自分の話を聞いてくれないと嘆く担任が時折います。それは自分自身が普段から子供の話をどれだけ聞いてあげているのか、その「裏返し」なのです。

②教師の期待に応えられない時の子供でも受け入れてあげて

二番目は「どんな時の自分でも、先生は受け止めてくれる」という安心感です。

例えば、漢字の小テストで100点を取って「よく頑張ったな」と褒めてもらえた子供が、次の小テストでは50点しか取れなかったとします。その子供に対して担任は「何でこんな点数しか取れなかったの?」と叱ったとします。

このような場合、「教員が期待している結果の100点を取った時の自分は受け入れてもらえるが、望まない結果の50点だった時の自分は受け入れてもらえないのだ」と受け取る子供もいるのです。

③子供がどんな自己決定をしても応援しよう

3つ目は「どんな自己決定をしても応援してくれる」教員です。ある男子生徒が「先生、僕、野球部に入ろうかサッカー部に入ろうか迷っているんだ、どちらにすればいいと思う?」と担任に相談を持ちかけたとします。あなたが担任だったら何と答えますか?

「最後は自分で決めることだと思うけれども、どちらに進むにしても先生は“応援するからね”」。このようにどんな自己決定をしても応援してくれるという“安心感”に支えられながら、子供は自己決定をしていけるようになるのです。

①大人(親や教師)から大切にされた子供が、②友人を大切にすることができるようになり、③自分を大切にしてくれた大人を信頼できるようになって、④やがて「自分はこれだけ大人から信頼されるだけの“価値ある人間”なんだな」と自分自身にプライドが持てるようになっていく(自信がつく)ようになっていくのです。


筆者=土井一博(どい・かずひろ)順天堂大学国際教養学部教職課程客員教授、教職員メンタルサポートネットワーク代表、埼玉県川口市教育委員会教職員メンタルヘルスチーフカウンセラー

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年7月22日号掲載

教職員のメンタルヘルス

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