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基調講演「学校給食の今日的課題と栄養教諭の役割 ~冷凍食品の活用が課題解決の一助に~」(公社)全国学校栄養士協議会会長 長島美保子氏

2025年10月6日
2025学校給食セミナー

基調講演は「学校給食の今日的課題と栄養教諭の役割~冷凍食品の活用が課題解決の一助に」と題して全国学校栄養士協議会(全学栄)会長・長島美保子氏が登壇。栄養教諭が担う校務分掌等の最新状況、食の指導等への期待、これらの課題解決の一助となる冷凍食品の有効活用のための提案などを語った。講演の要旨は次の通り。

栄養教諭制度は2005年制定されたが、設立前夜から現在も言われている栄養教諭の役割とは「食に関する指導と学校給食の管理の一体的な展開」であり、献立のデータベース化やコンピュータによる物資管理などの情報化の推進や、調理員の衛生管理等の知識の向上を図ることなどにより、学校給食の管理業務の一層の効率化を図り、食に関する指導のために必要な時間を十分に確保できるよう工夫していくことが求められている。栄養教諭の役割(職務の範囲)の明確化が課題だったが、「栄養教諭等による食に関する指導等の充実について」(文部科学省2025年4月)などで整理されてきている。

同通知では栄養教諭を食に関する指導における「中心的な役割を担う教員」として位置付け、給食を活用した食に関する指導は栄養教諭の本来の職務なので、必ずしも担任とT・Tでなくても給食指導ができるとした。週4回以上を目安に、給食を活用した食の指導を担うことが求められる。今年2月全学栄の会員への調査では「週5回」と「週3~4回」を合わせ7割以上に上り、2年前の文科省調査では5割弱だったので、積極的に取り組んでいることが分かった。

また健康課題への個別的な相談・指導は、栄養教諭の専門性をいかした役目だが、栄養教諭制度創設当時には想定されなかった発達障害等様々な障害や課題を抱える児童生徒の存在があり、相談・指導は困難ではあるが「やらない」という選択はない。相談指導は管理職や保健主事を中心に学級担任・体育主任、その他教職員、養護教諭等を含めた指導体制の下で進める必要がある。

栄養教諭から管理職になる者もいる。栄養教諭は教員であり他の教員と同様に、学校運営に関する校務分掌を担うことが期待される。

多様な献立、衛生的で効率良い調理、安定した食材の供給などが冷凍食品を活用することで実現できる。学校給食は様々な時代背景に応じて冷凍食品を活用してきた。

1976年に米飯が導入された頃から多様化する献立に応じた冷凍食品がみられ、バイキング給食の広がりに合わせデザート類のサイズ・種類も豊富に。近年では地産地消で地域の食材活用、食物アレルギーへの対応などのニーズがある。

給食に冷凍食品を使うメリットは、豊かな献立作り、安定した調達、調理工程の複雑さを省き調理時間を短縮、献立調理業務の効率化につながり食に関する指導の時間が確保できるなど。一方で市町教育委員会による調達や導入の制約・基準があることを知っておく必要がある。そのために冷凍食品の正しい理解を栄養管理者はもとより給食関係者や保護者に周知と情報共有を図ること、メーカーとのコミュニケーション・情報交換により給食現場のニーズを伝えることが大切である。

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年9月15日号掲載

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