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防災教育への視点 一般財団法人防災教育推進協会 理事長 濱口和久~第14回「消防団を知ろう」

2025年11月18日
連載 防災教育への視点

地域防災は共助の担い手

消防団って知っていますか。消防団の起源は江戸時代の「町火消」にさかのぼる。消防団は普段から地域に密着した組織として、火災や地震、風水害(気象災害)などの災害が起きた場合に出動する。消防団員は地域住民で構成され、普段は別の職業(学生も含む)に就く非常勤特別職地方公務員という立場にある。

今後、首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの大地震が起こることが懸念されており、消防団を中核とした地域防災力の向上が求められている。加えて、テロ災害などが起きた場合にも、避難住民の誘導などの役割を担うことになる。

大規模な災害が起きると、自衛隊や警察、消防だけですべてをカバーすることはできない。これらの組織が‘公助’の役割を担うとすれば、消防団は地域社会において‘共助’の役割を担う。

近年、消防団を取り巻く環境は厳しさを増し、様々な課題が指摘されている。代表的な課題が、消防団員の「減少」と「高齢化」だ。消防団は、団員がいて初めて機能する組織であり、団員がいなければ、ポンプ車や消火栓は宝の持ち腐れとなる。日本は少子高齢化、地方では過疎化に突入しており、このままの状態が続けば、消防団への人材供給ができなくなる恐れすらある。また、ライフスタイルの変化・多様化も影響しているといわれている。

一方、近年では災害での消火活動や後方支援活動をはじめ、住宅用火災警報器の設置促進、火災予防の普及啓発、住民に対する防災教育・応急手当指導など広範囲に女性消防団員の活躍が期待されるようになり、数も増加している。

地域防災に関心を持ち、学校卒業後も地域防災の担い手となる人材確保のため、大学生や専門学校生の消防団への加入促進の取組も行われている。しかし女性消防団員や学生消防団員が増えても、残念ながら定足数を満たす消防団員数に達していないのが実情だ。消防団員は時として危険と隣り合わせでもある。東日本大震災では252人の死亡と2人の行方不明者を出していることも、私たちは知っておく必要があるだろう。

消防団を維持・強化していくためには、住民一人ひとりの協力が必要不可欠である。防火・防災教育の充実や、市町村や自主防災組織などが主催する防災学習会や防災訓練への住民の参加を促す活動を積極的に推進していくことも重要だ。このような日常の活動を通じて、消防団への理解を促進し、地域防災力の担い手となる団員を増やす努力を今後も進めていかなければならない。

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年11月17日号掲載

第1回 日常防災の必要性

第2回 正しい避難行動と防災知識

第3回 自然災害への向き合い方

第4回 史料から災害を読み解く

第5回 「稲むらの火」と「世界津波の日

第6回 専門性とスキル 国が認証へ

第7回 大雪と安全対策

第8回 リスボン地震と国家の衰退

第9回 災害医療支援船と病院船

第10回 意外な盲点「平時の備え」

第11回 財産を守る住宅の耐震化

第12回 富士山噴火のリスク

第13回 竜巻から身を守る行動とは

第15回 就寝中の地震のリスク

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