給食をはじめ‘食’に関する総合的な情報発信の場のFOOD展2025が10月15日から3日間、東京・ビッグサイトで開催され、期間中で延べ約5万2000人が来場した。展示会場は約200出展社・団体により連日の盛況。各種のセミナー、プレゼンテーションには多数の参加者が見られた。

学校給食特別展示コーナーでは省力化・省人化の実例が紹介された

最終日に行われたシンポジウム「みんなで語ろう給食愛~持続可能な学校給食のために、それぞれができること」では、F-SYS実行委員長の田中延子氏(元文部科学省給食調査官)がコーディネーターを務め、教育現場を代表して小学校・栄養教諭、給食センター・調理員、生産者代表で製パン会社、流通代表の学校給食会代表が、「納品の時間指定」や「検品」など学校給食運営での課題とされている最近のテーマを取り上げ、それぞれの立場から要望や現状を語り合った。
流通を担う立場からは、単独校が多い地域では時間指定の縛りがあるため早朝からの納品作業でなければ要求に対応しきれないが、人手不足の中で配車等のやり繰りが厳しく改善を訴える意見があった。これに対して調理の現場からは、人手不足の実情を知らず急に発生した不足物資のイレギュラな配送を頼むことが多々あると反省。流通の課題解撤に向け調理現場では、調味料類等の必ずしも当日納品でなくてもよい食材は一括発注やストックする方法で協力できると提案があった。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年11月17日号掲載