昨年は、多くのメディアで修学旅行が取り上げられました。そこで特に注目されていたのは、宿泊費や交通費の値上がりに伴う修学旅行費用の高騰。そして、外国人観光客の急増による京都など修学旅行で人気の旅行先の大混雑。これらによって修学旅行の旅行先に変化が現れるのではないか、ということでした。
たとえば、都内の公立中学校は、これまで90%以上が京都を中心とする関西方面への修学旅行を実施していましたが、混雑のため予定していた活動ができにくくなっているという理由から、北陸や広島などへの方面変更を検討している学校が出てきているという現状があります。また、都立高校でも旅行費用の高騰を背景に、修学旅行で一番人気の沖縄がやや減少し、替わって新幹線で行ける広島などが増える傾向にあります。
厳しい環境の下、学校はさまざまに工夫しながら修学旅行を実施していますが、方面変更はその結果と考えられます。
深刻なのは、昨年度実施された高校の修学旅行に関する当協会の調査(抽出)によれば、経済的な理由で不参加となった生徒の割合が増えていることです。修学旅行は、生徒たちが「平素と異なる生活環境」の下、多様な体験を通して学ぶ大切な機会です。すべての生徒がこの機会を逸しないよう、国や自治体からの強力な支援をお願いしたいと思っています。