次期学習指導要領は、デジタル化を図り検索しやすくして教員が授業づくりに日常的に利用しやすくすること、中核的な概念をわかりやすく示すことなどを目標としている。11月12日、教育課程部会総則・評価特別委員会ではデジタル技術を活用した学習指導要領のイメージ案を共有して検討した。

キーワードを「季節」として検索すると学習指導要領内容から該当箇所がリストアップされる(※文科省配布資料より編集。画面は現時点イメージで決定ではない)
本会議では具体的な活用シーンを次のように示した。▼学習指導要領本体と該当する個所の解説等を一体的に確認する ▼育成を目指す資質能力の連続性、各教科の系統性を「学校種」または「教科」をまたいで確認したり、キーワードで検索できるようにしたり、系統表から検索できるようにする ▼指導用図書の記載と関連する学習指導要領の内容を確認する ▼学習指導要領の内容に関連する外部教材を確認する ▼学習指導要領の内容をもとに単元計画や指導計画を作成する
例えば「理科」「小学校6年」を選択して検索すると該当学年の学習指導要領の内容が表示され、さらに学習内容の詳細をクリックするとその学習事項の評価基準例や解説が表示される。
また、「理科」「小学校6年」「中学校1年」を選択して検索すると両学年の学習指導要領の内容が表示される。
「算数」「理科」「小学校3年」を選択して検索すると、該当学年の算数と理科の学習指導要領の内容が左右に表示される。
キーワード検索欄も用意。例えば「季節」と入れると、学習指導要領及び解説から該当箇所が表示されるイメージだ。
文書作成ソフトや表計算ソフトといった編集できる形でダウンロードすることもできるようにする
なお外部教材や指導用図書をデジタル版学習指導要領から検索・表示するためには、外部教材や指導用図書に学習指導要領コードが盛り込まれている必要がある。
デジタル版学習指導要領の2027年度提供開始に向け、技術仕様の実装と検証を行う事業者については2027年度補正予算事業において募集予定だ。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年12月8日号掲載